患者様のご厚意でご紹介させて頂いております。
歯の根の治療#002
治療前(歯の裏側) |
治療後(1年後) |
20歳代女性の方で、左上の奥歯の腫れとお痛みで来院されました。
拝見したところ左上第二小臼歯の裏の歯ぐきが赤く腫れて(青矢印)いる状態でした。昔神経の治療した事があり、虫歯も大きかったとのことから、歯が薄くなっており根の部分が割れている可能性が考えられました。
治療中(冠を外した状態) |
治療中(さらに土台を外した状態) |
白い冠と金属製の土台を取り除き、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)で根の内部を確認した所、内部に破折線(割れ、ひび)があることが確認できました(青矢印)。ここからの細菌感染が腫れの原因と確定。
通常、歯の根の部分が割れている場合は治療しても治り難いため「抜歯(歯をお取りする)」することが多いですが、患者様の「歯を残したい」という強いご希望があったため「米国式歯内療法(歯の根の治療、根管治療)」と破折線の対応として接着性レジンを使用した土台「ファイバーコア」を使用して歯の根の部分の一体化をはかりました。
治療中(破折線を消毒) |
治療中(薬が入った状態)
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外部から、だ液や細菌が入り込まないようにするためにラバーダム防湿法(歯の周りの青い部分)を使用し、歯科用顕微鏡で汚れの取り残しが無いことを確認後、最終的なお薬(ピンク)を隙間なく詰め、歯の根の治療を終了しました。
治療中(ファイバーポスト) |
治療の前後の比較(歯の表側)
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治療前のレントゲン |
治療後のレントゲン(1年後)
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さらに、破折線の処置として接着性レジンとファイバーポストを併用した土台をつくり、審美性の良いオールセラミックスクラウンを被せました。レントゲンでも膿の部分(青矢印)が白くなり1年後には歯ぐきの骨が改善している様子が確認できました。治療期間7ヶ月。
※ファイバーコアに使用するファイバーポスト(グラスファイバー製)は硬さが歯に近く弾力性があるため、破折した歯には有利に働く。
■治療内容と結果 :腫れや痛みがあり、歯が割れている歯に「米国式歯内療法(小臼歯)」と破折対策処置にファイバーコアをおこなった。痛みや腫れが無くなり、歯を抜かずに治療ができた。
■主なリスクや副作用:歯の根の部分が割れている場合の成功率は低く、一旦症状が改善しても再び歯が割れる可能性は残る。副作用はない。個々の患者様の状態は異なるため、治療の結果も異なることをご了承くださいませ。
■費用:米国式歯内療法(小臼歯) 90,000(税込 99,000)
ファイバーコア 30,000(税込 33,000)
オールセラミックスクラウン 140,000(税込 154,000)
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