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【歯石をおとりする器具へのこだわり】
歯周病を悪化させる因子のひとつに歯石があります。
歯石は歯周病の原因であるプラーク(歯垢)が石灰化して石のように硬くなったもので、付いたままでいるとプラークが付着しやすくなり、歯周病の進行に繋がります。
歯石は、①目で見える縁上歯石
②目で見えない歯ぐきの中にある縁下歯石 の2種類あります。
上記で述べた歯石を機械的(物理的)に除去していくスケーリングという施術があり、治療の成果を左右する重要な治療法です。
この治療の効果が高ければ歯周外科手術なのどの「大きな治療」をおこなう必要性が少なくなりますので当院では特に時間をかけて行っています。
当院では以下の3つの器具、機械を使いわけながら歯石を取り除いています。
1.手用スケーラー
(グレーシーキュレット) 手作業でいわゆる「カリカリ」するタイプです。
2.超音波スケーラー(P-MAX、ピーマックス)
お水と共に振動(超音波領域)で「キーン」と音がするタイプです。主に縁下歯石をお取りします。
3.エアースケーラー
これもお水と共に振動(音波領域)で「キーン」と音がとするタイプです。主に縁上歯石をお取りしま
す。
今回そのうちの一つであり、スケーリングを行う上で一番基本の手用スケーラー(グレーシー型キュレット)の種類についてご紹介したいと思います。
1-(1)オリジナル
現在世界のグレーシーキュレットの基準となっている、グレーシー博士が考案した当初のシャンク・ブレードの長さ、幅。基本の形と大きさになります。
1-(2)アフターファイブ
5mm以上の深い歯周ポケットや根面に到達。オリジナルに比べ柄の一部の第一シャンクが3mm長く、10%細いため歯肉への負担を軽減しながら深い場所に到達しやすい。
1-(3)ミニファイブ
5mm以上の深い歯周ポケットや根面に到達。第一シャンクは同じく3mm長く、さらに刃はオリジナルの半分の長さのため狭い歯周ポケットや、分岐部と呼ばれる根の分かれ目に到達 しやすい。
要は、深い箇所の歯石をとるためには器具が細く長くなる必要がでてきます。
※歯周ポケット:歯ぐきと歯の境目にある「溝」のこと。正常値は3㎜以下。
歯の形は直線部分が無く、凹凸が多いため、取り除きたい部分にあった器具を使い分けながら治療をおこなう必要があり、1本の歯に対しても2~3本の種類を使用することもあります。
歯ぐきへの負担を少なくしつつ、深い場所にある歯石をきちんと取り除けるかが成功のポイントです。
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